2012年5月30日水曜日

古文書の水蝋樹=虫白蝋

 昨日アップした水蝋樹の件、この木に付く虫から蝋を採るとネットに出ていたが、ふと蔵書の中に教草ー恒和出版刊(昭和52年12月20日)を思い出し開いてみた.この本には稲米、糖製、養蚕、葛粉や藍、豆腐、蝋、蜂蜜など他、作り方が解説されていておもしろい本である.
 そのなかの、蝋の作り方をみると、漆の実、ヤマウルシの実、櫨ウルシの実と樹、それに天竺桂などからの蝋の抽出法が記載されている.その他に、水蝋樹に寄生する虫の殻から蝋をとるということがでていた.驚きの出会いである.

水蝋樹に寄生する虫からの
蝋の作り方が説明されている.

「虫巣より製する蝋ハ、即水蝋樹(いぼたのき)に生する所の虫巣にして、白色恰も綿の如し.之を集め、水煎して蝋を製す.これを虫白蝋(いぼたろう)といふ.」

 きっとカイガラムシのようなものであろうと想像するがそれを集めるには相当の虫が必要であろう.さてそんなに寄生しているのであろうか?9月ころに採取するとあり、気をつけて観察してみることにしよう.できたら、虫白蝋を作ってみたいものである.

 
 

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